女子ゴルフ界の第一人者である古閑美保(29)が、左手首ケガによる影響で身体的・精神的な
理由から今季限りで現役を引退すると表明しました。
古閑は27日、所属事務所からファックスでコメントし、これまでに応援してくれた多くのファンや
スポンサー、ゴルフ場や関係者に「感謝の気持ちで一杯」だと表し、今シーズン最後まで全力で
戦い抜くことを誓っています。
宮里藍、横峰さくらとともに女子ゴルフ界を盛り上げてきた古閑。
08年には最終戦に大逆転で優勝し、年間4勝を挙げて賞金女王にまでなった実力者です。
しかしその翌年の09年、左下首を負傷したことでその年未勝利だったことから優勝から遠ざかって
いました。
再起をかけて昨季、4月のヤマハレディースオープンで勝利して通算12勝目を上げたものの手首
のケガの影響で終盤を欠場していました。
子供の時には野球一本で、地元熊本では現福岡ソフトバンクホークスの馬原投手からホームランを
打ったこともあるほどでしたが、女子野球の道がとても厳しいことからゴルフに転向しました。
10歳で転向して坂田塾の一期生として練習をかさね、01年にプロデビューし、03年に2勝
を上げて一気にトッププロの仲間入りをしました。
年々実力をつけて勝ち星を重ね人気に上がってきました。
飾らない物言いとさばさばした性格も人気の後押しをし、テレビでも人気ものになりました。
現大リーグの西岡剛選手との熱愛報道も、話題になりました。
早くから「30歳までには引退する」と公言していた古閑ですから、プロゴルフ選手として、さらに
女性として幸せを求める気持ちが強かったと思われます。
女性アスリートには必ず結婚・出産と、男性が感じるよりも深刻です。
アニカ・ソレンスタム(スウェーデン)やロレーナ・オチョア(メキシコ)も、絶頂期に家族との
時間を優先するために引退しています。
今後はゴルフ界に恩返ししたいと、ジュニア育成や社会貢献で寄与してゆくこととのことですが、
きっとあの明るさでメディアでも引っ張りだこになるのではないでしょうか。
ツアー通算12勝、生涯獲得賞金は5億6300万円。
今の女子ゴルフ人気を築いた功績は計りしれません。